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「勉強するということ」

         

(写真は準備中です)
  校長 反町 聡之 

                   学校長  反町 聡之

平成30年度版の「学校長のことば」を依頼されました。さて、何を書こうかと頭を悩ませていました。そこで「進学のしおり」に書いた、平成29年度版を読み返したところ、やはり私が小田原高校の生徒に伝えたいことは同じであると強く思い、平成29年度版(平成29年度版は平成28年度版に加筆した形になっていますので、結局3年間分の私から生徒に伝えたいことという形式になります。)に加筆する形で書くことにしました。平成30年度も4月10日に集成館ホールで3年次生に話をしました。話した内容のキーワードは「自己肯定感はもちろん、さらに自己有用感をもつ人になってください。」「人は逆境のとき頑張れるが、意外と順境のとき頑張ることは難しい。」「勉強しなければならないでなく、勉強はするものである。(自主的であれさらに主体的であってほしい。)」「目は心の窓である。目の輝いている人になって欲しい。」等を自分の経験を通して生徒に1時間弱話しました。昨年度同じように生徒に感想を書いてもらいました。その感想の中で、小田原高校の生徒が二度と戻らない高校生活をこのように過ごして欲しいと、私が感じた代表的な感想文を掲載します。

『今回校長先生の話を聞いて、思ったことは、1年次生のときに聞いた話から、勉強をする意味について考えてきました。私は、1年次生のときに聞いたときには、すぐに答えることができませんでした。けれども今、3年次生となって思ったことは、自分がなりたい人物になりたい、いろいろなことを知りたいということが私の勉強をする意味になっています。私は自分からやりたいので、強制されるのではなく、自分で選んで勉強しようと思います。1日でできる勉強に限りはあるかも知れないけれど、瞬間、瞬間を大事にしていきたいなと思います。また、社会にこれから出ていくわけですが、今の答えのある問題から、社会に出たら答えのないものばかりで大変だなと思いました。小田原高校の生活はもう二度とないという話から、先生がいつもおしゃっている「我ここにおいて常に切なり」とういう言葉、また「人間は過去に生きれば愚痴になり、未来に生きれば不安になる」ということから、一つ一つの行事、文化祭や体育祭はもちろんのことですが、日々の授業の時間、仲間、友達と話す時間、そして部活動の時間など「日常」を大切に、今日という日を昨日よりも素晴らしい日になるように、また明日はもっと素晴らしい日になるように生きていきたいなと思いました。私の高校生活もあと1年となってしまいましたが、このように恵まれた環境で勉強できる幸せというものをかみしめて卒業まで走り抜けていきたいと考えています。そして、1年後自分がなりたい自分に少しでも近づけていればいいなと思います。また、大学生になったら、先生のようにいろいろなところに旅をしてみたいなと考えています。そうして、自分の経験からいろいろなことを話せる人になれたならと思います。』

平成29年4月10日に3年次に対して集成館ホールで1時間程度の話をすることができました。3年次生全体にまとまった時間を使って話す機会はほとんどないので、直前まで何を話そうか悩みました。やはり、3年次生はもちろん在校生に対しても、私の伝えたいことは昨年度もこの「進学のしおり」に掲載した「勉強するということ」だなと考え、その内容を話しました。話した後、3年次生には短い感想を書いてもらいました。今も私の手もとにあり一枚一枚丁寧に読んでいます。

その中の主な感想を紹介します。『今日校長先生の話を聞いて一番心に響いたのは勉強という言葉の意味で「どんな困難にも負けず勉めることができた人間が強くなる」というフレーズです。改めてなぜ勉強しなければならないのかということを考えさせられました。勉強にしても、部活にしても、日々の生活にしても「やらなきゃいけない」という受身の気持ちでなく、自発的に積極性を持って取り組むことが大切だなと感じました。』『言語の異なる人と議論するとき宗教・世界史・日本史・政治・経済等自分の知っている知識を総動員したというエピソードが印象に残りました。世界の様々な人たちと関わるにあたって、相手の国の歴史や宗教などの知識を知っておくことは大切であると感じました。最近何で勉強しなければならないのかと考えていたので、「社会に出たら答えのない問題について考える」「コミュニケーションとして必要」「いつか役に立つ場面がくるまで勉強するものだ」と分かって気持ち的に楽になりました。答えのないことを考えたり、すぐ結果がでない勉強だったり辛いことは沢山あるけれど、目の前にあることを一生懸命することを改めて思いました。』

皆さんから素晴らしい感想を寄せてもらいました。少しでも私の話が生徒の今後の学校生活を充実させるために役立てば教員としてこんな嬉しい事はありません。そこで、今年度の「進学のしおり」にも昨年度の以下の文章を再度掲載します。  

『今から20年前に、私はある世界で最も貧しい国で2年間暮らした経験があります。私はその国で現地の子供たちに理科と数学を教えていました。もちろん授業は現地の言葉を使い、生活もすべて現地の言葉でした。また、現地の教員達とこの国の教育に関する議論や政治・経済・宗教・思想等の議論も全て現地の言葉を使用しました。(そのように24時間、現地の言葉を使っていると寝ているときに見る夢も現地の言葉になってきます)。そのような経験から痛感したことが三つあります。一つ目は母語以外の他の言語を獲得するとき、その時点で持っている母語の能力以上には他の言語の能力は伸びないということ。逆に言えば、母語以外の他の言語の能力を伸ばしたいなら、母語(国語)の能力を大変高くしとくといいということです。二つ目は他の言語で様々な事柄について議論するとき、もちろんその言語の単語の数、言い回し等、技術的な部分等の能力は必要です。しかしながら、それはあくまで相手に伝える道具だということです。他の言語を使いながら他の国の人達と議論し、自分の考えを論理的に相手に伝え理解してもらうことや、ときには相手を説得することは大変困難なことです。そのとき必要なことは、自分の母語で勉強した、多くの様々な深い知識・論理的思考力・問題解決能力・コミュニケーション能力・表現力等が絶対的に必要だということです。そして、最後の三つ目ですが、私はその国で現地の人はもちろんのこと、イギリス、アメリカ、オランダ、ドイツのボランティアと一緒に仕事をする機会も多くありました。やはりそこで感じたことは「日本で嫌われる人間はどこの国の人にも嫌われるということです。」つまり自分勝手や他人の気持ちがわからない、協調性がない、威張る、意地悪等々、逆に言えば日本で好かれる人は文化や言葉の違いを超えても好かれ信頼されるということです。そしてその信頼があると、過酷の環境の中でもお互いに励まし合いひとつの仕事を成し遂げることができます。    

生徒の皆さん猛烈に「勉強」(ここでの勉強は狭い意味での勉強だけを指していません)してください。私は、その国で暮らしているとき何故もっと学生時代に勉強しなかったのだろうかと「愚痴」をこぼしていました。「勉強」する理由は「勉強」しているときには実感としてわからないのです。将来ひとり一人が個々の経験をしたときに何故「勉強」するかが痛切に実感としてわかるのです。皆さんは「今」勉強する時間と機会を十分に与えられています。将来いつか出会う、「勉強を必要とする経験」が充実したものになることを心から期待します。  

そしてそのためにも、この「進学のしおり」を熟読し、将来の高いレベルの進路実現を達成してください。  

                               平成28年4月16日

                               神奈川県立小田原高等学校 校長室にて』  

最後にもう一つ感想文を紹介します。私の小田原高校の生徒に対する思いを適確に指摘している感想文です。『以前から思っていたのですが、校長先生は大学受験よりも長い目で見た時の総合的な学力を重視しているように感じ、私たちの大学生活だけでなく、社会に出て行く未来を見ているのだなと思いました。』

                               平成29年4月12日

                               神奈川県立小田原高等学校 校長室にて  

私の教員生活も平成31年3月31日で終了します。今、校長室のカレンダーには1日が終わるごとに斜線が引かれています。私の座右の銘「我ここにおいて常に切なり」を実践することは大変に困難ことですが、それを強く意識するためにも1日が終わるとカレンダーに斜線を引くことにしました。私の教員生活最後に、このように素晴らしい生徒がいる小田原高校の校長でいられることに感謝しています。生徒の皆さんは、これから何者にもなれる可能性があります。しかし、まだ何者でもありません。まさに今大きく成長していくときです。将来の自己有用感を持った自己実現のために、逆境のときはもちろん、順境のときでさえも、自分を見失うことなく大いに「勉強」してください。教員として好きな言葉があります。「青は藍より出て、藍より青し」

                               平成30年4月17日

                               神奈川県立小田原高等学校 校長室にて

伝統が育む進学重視の単位制システム

単位制システムによる学力向上プログラム

  • 幅広く充実した教科・科目の学習を通して、確かな学力を身につけさせ、その上に、進学希望に応じた発展的・応用的な学習をさせる。
  • 小集団・習熟度別授業などの導入により、得意科目を伸長させ不得意科目を克服させる。

単位制システムによる進学重点プログラム

  • 生徒一人ひとりの適性や興味・関心に応じたキャリアガイダンスの充実を図り、将来の進路を見据えた科目を選択させ、主体的な学習に取り組ませる。
  • 進路ガイダンスの充実を図り、個々の進路目標を明確にさせる。

伝統に培われた教科外活動の充実による人間形成プログラム

  • 特別活動(学校行事や生徒会活動・HR活動)や課外活動(部活動など)を充実させ、豊かな人間形成を図る。
  • 広い視野を養い世界の人々と共生できる態度を育てる。

 本校は現在、学力向上、進学重点、人間形成の3つのプログラムを推進し、単位制高校の特色を活かした確かな学力を育む教科指導に基づいて 高い水準の大学進学を実現すること、勉学は勿論のこと、部活動や学校行事にも一生懸命取り組める、知・徳・体のバランスのとれた自己管理能力に優れた人材の育成を目指しております。 そして、このことにより地域社会や国際社会の発展に指導的な役割を果たす多くの卒業生を輩出できるよう、110年の歴史と伝統が育む進学重視の単位制システムという 新たな教育システムの確立を目指しております。

 少子高齢化の21世紀の日本はこれまでの経験則が通用しない社会であり、自分自身の主体的判断と自己責任による積極的な課題解決でしか豊かな社会生活を切り拓くことはできません。 本校では、生徒や卒業生が現状に満足することなく、飽くなき探究心と集中力をもって変動する社会に的確に対応できるよう、情熱と優れた指導力、スキルを備えたスタッフが、 生徒一人ひとりに手厚い教科指導と進路指導を行っております。

 中学生の皆さん、小田高では、本校を目指す皆さんの「夢を育み、夢を実現する」支援を教職員が一丸となって展開しています。是非一度自分自身の目で確かめてください。お待ちしております。



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